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【1121_池問哲郎_日本はなぜアジアの国々から愛されるのか_育鵬社】
著者:池間哲郎
育鵬社

 著者の池間哲郎氏は、アジアの貧しい地域に学校や病院を作るなど多彩な支援活動をされています。沖縄で生まれ育った著者は、「日本は侵略戦争を行い、多くのアジアの人々を苦しめアジアの人々に嫌われ憎まれている」という教育を受けて自虐史観を持っていたけれども、アジアの国々を訪れて活動を行うなかで、海外ではいかに日本が愛されているかを身にしみて感じるようになったと語っています。
 本書は、著者が各国で活動されているなかでの経験や現地の方から直接聞かされたことなど、実体験に基づく話に資料や報道された内容に基づいた裏付けもあるので、大変説得力があります。たくさんの大切な歴史の事実と、現代の日本が置かれている状況までを知ることができ、なによりも、日本人の正義感、優しさ、思いやり、勇敢さといったことが表現されていて、ご先祖様とわが国に誇りを持つことができます。ぜひ、一読をお勧めします。
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 以下、少しだけネタバレ。
 現地の人々と話して、「白人帝国主義の植民地政策がいかに残虐であったか」を教えられたという。人間を家畜のごとくこき使い、婦女子を犯し、子供であろうとも虐殺する。そんな白人たちを追い払い、アジアのために戦った日本人を彼らは賞賛する。
 ミャンマーでは、政府高官やジャーナリスト、教師など知識人から「イギリスの残虐な圧政から逃れたのは日本のおかげもあります」と言われた。
 長期的な白人支配により「自分たちも農場労働者になるのが当たり前」だと思い込んでしまっていること。
 日本人が誇りを懸けた戦いを挑んでいなければ、現在も世界は植民地政策の中にあったかもしれないと、著者は主張しています。
 人種差別が当たり前だった1919年に、パリ講和会議国際連盟委員会で、「人種差別撤廃提案」を日本が世界で初めて出した時、有色人種国家の人々は驚愕し、「日本は何てすごいんだ」と賞賛の声が広がった。なぜ、このような素晴らしいわが国の歴史を子供たちに教えないのか、「国を愛さない」教育を行っているのは、日本だけであると著者は主張する。
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